導入事例:株式会社中野サンプラザ

株式会社中野サンプラザ

旅行・運輸・物流
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高信頼性仮想化統合システム構築事例

「システムの運用管理に手間をかけたくない」
“一人情シス”の味方、ftServerがシンプルで堅牢な仮想化統合基盤を提供

中野のランドマークとして愛される「中野サンプラザ」は多くのアーティストがコンサートやイベントを開催しているホールや、ホテル、レストラン、カフェ、宴会場、結婚式場、研修室などが完備された文化複合施設だ。多様な事業サービスを展開する同社は、順次リプレースを迎える既存のシングルサーバシステムを仮想化統合基盤に集約するため、ストラタステクノロジーのftServerを採用し、可用性の向上と運用管理工数の低減を同時に実現している。

順次迎えるサーバリプレース調達コストと作業工数が大きな負担に

東京都中野駅前にある中野サンプラザは、大小2つの三角積み木を合わせて置いたような特徴的なビルの形の文化複合施設だ。イベントやコンサート、式典が連日開催されている2,222席からなる大規模イベントホールをはじめ、ホテル、レストラン、宴会場、結婚式場、研修室など、まちの「にぎわいと活力」の核となる生活文化の情報発信基地として、多くの人々に親しまれている。

「中野サンプラザは都心からのアクセスも良く、多くの方にご利用いただいています。特にホールではコンサートなどの音楽系イベントだけでなく、記念式典や講演会、試写会など幅広いイベントにご利用いただき、年間を通して多くの 催事が開催されます。館内ではレストランやスポーツ施設、カルチャーセンターなど、各テナント様によるサービスも充実しています。中野区のランドマークタワーとして、地域のみなさまにも幅広くご利用いただける施設を目指して運営しています」と、管理本部 総務課 課長代理の北村幸裕氏は語る。

名実ともに地域の顔である中野サンプラザは、多様な従業員がその多様な事業サービスを支えている。同社ではICTシステムの導入を進め、各業務に共通する情報基盤を整備し、宴会場予約管理システムやホテル予約管理システムなど、業務ごとのニーズに合わせたシステムを構築して業務の効率化を図ってきたが、それらのシステムが稼動するサーバリプレースにあたり、さらなる効率化を求めた。

「既存システムは、物理サーバ1台に対し1システムを構築しています。今後、数年間に亘り順次サーバのリプレースが必要になることがわかっていました。正直なところ、ハードウェアを入れ替えるためだけに毎年のように膨大なコストと時間をかけたくありません。初期設定や移行作業の工数も大きな負担になります。そこで、このタイミングで仮想化技術を使ったサーバ統合を実施しようと考えました」と、管理本部 総務課の宮内政史氏は当時を振り返る。情報システム部門を持たない中野サンプラザのICTシステムは、主に宮内氏が運用保守をしている。複数の物理サーバを仮想化基盤に集約し、リプレース作業だけでなく、今後のサーバ運用保守業務が効率化できることは大きなメリットだった。

複雑さと障害時の業務停止リスクを回避する最適な仮想化基盤とは

そこで宮内氏は早速検討を始めた。「いくつかのベンダに相談したところ、クラスタ構成の提案をいただきました。複数台の物理サーバを連携させ、データを共有ストレージに格納する構成でしたが、運用管理に懸念を覚えました。構築作業の工数もかかりますし、障害発生時に本当にフェールオーバーできるのか、といった疑問が残ります。共有ストレージがシングルポイントになってしまうのも問題だと考えました。運用管理担当者が一人しかいない当社には、もっとシンプルで信頼性が高いサーバ基盤がないか探しました」と、宮内氏は語る。中野サンプラザの既存システムは全てシングルサーバ構成をとっていた。これまで大きな障害が発生した経験はなかったが、故障パーツの交換は業務に比較的影響の少ない時間帯に計画停止して対応していたという。複数の物理サーバを仮想化統合するということは、そのハードウェア基盤に障害が発生した場合、その基盤上に構築されている仮想サーバで稼動するすべての業務システムに影響が及ぶ。ハードウェア障害により全業務が停止する、という事態も起きかねない。安心して運用できる仮想化基盤には、高い可用性が必要なのだ。そこで、ストラタステクノロジーの無停止型サーバ「ftServer」に白羽の矢が立った。

見積で納得したシンプルさとコストメリットP2V移行作業も修正いらず

ftServerは、CPU、メモリ、PCI、ディスク、電源等すべてのコンポーネントが二重化され、2つのCPUが常に同期をとりながら同じタイミングで処理を実行するため、片方のコンポーネントに障害が発生しても、ミラーリングされたコンポーネントが処理を継続する。この際、システムの『切り替え』を伴わないため、OSや稼動しているアプリケーションには影響を与えない。人手を 介さず連続稼動を実現するシンプルで高信頼なシステムだ。

「実はftServerについては以前から知っていました。ミッションクリティカルな金融機関などに採用されている高価なシステムだという認識を持っていたのですが、見積を見て驚きました。クラスタ構成の提案は構成が複雑で見積書が数ページに及びます。ftServerの見積書は1枚だけだったのです。しかも費用も他システムと大差ありませんでした。見積書が多いと言う事は 構成部品が増えることを意味します。そうすれば故障のリスクも高くなりますし、故障箇所が一ヵ所でもシステムダウンしてしまう可能性があります。それに比べてftServerは非常にシンプルで運用管理に手間を取られることもなく、共有ストレージがシングルポイントになるという課題も解決できます。当社の要件に合致するハードウェアでした」と、宮内氏は語る。

宮内氏は評価機を利用し、既存システムからのP2V検証などを実施した。「実際に稼動中のサーバから移行作業を検証してみましたが、既存アプリケーションやデータは修正することなくそのまま移行でき、何もトラブルなく移行検証作業が完了しました。順次対応が発生するサーバリプレースもこれなら問題ありません。運用管理もこれまで使っていたWindows Serverの シングルシステムと変わりません。複雑な設定や作業が不要で、意識することなく無停止システムを運用できることを実感しました。今回のサーバリプレースのタイミングにおける環境を考慮すると、仮想化基盤にはストラタス社のftServerが最適であると考え、採用を決めました」と、宮内氏は続ける。

ftServerの高信頼な仮想化統合基盤で業務の効率化を実現

中野サンプラザは、ftServer導入後、ドメインコントローラやウイルス対策管理サーバ、資産管理サーバ、ファイルサーバなど各業務に共通するシステムを中心に順次マイグレーションを実施した。移行後のシステムはもちろん安定稼動している。

宮内氏は、「システムの運用管理に手間をかけたくない、と最初は仮想化統合することを目的にリプレースを検討しましたが、複数システムを集約するのであれば当然信頼性要件も高くなる。現在はサーバの運用・管理に工数を割く必要 がなくなり、業務効率を向上させるための業務アプリ開発などに注力できるようになりました」と、語る。

「生産性も向上していると感じています。当社はホテルやレストラン運営など、止められない業務システムを多く抱えています。信頼性を求めたら結果的に運用がシンプルになり、業務の効率化まで全て実現できました。今後、宴会場予約 管理システムやホテル予約管理システムといった業務システムもftServerの仮想化環境にマイグレーションしていく予定です。ストラタス社はサポートも手厚く、安心して運用ができます。ftServerを導入して非常に多くのメリットがありました」と、北村氏も語る。

ftServerを基盤に仮想化統合を実現し、高信頼なシステム基盤と運用管理工数の低減を同時に実現した中野サンプラザ。多くの人々が訪れる中野区のランドマークタワーは、24時間365日止まらない高いサービスで最高の「おもてなしの場」を提供している。

中野サンプラザ様 システム構成イメージ

中野サンプラザ様構成イメージ
Interviewee
管理本部 総務課 課長代理
北村 幸裕
管理本部 総務課
宮内 政史
Profile
  • 社名
    株式会社中野サンプラザ
  • 所在地
    東京都中野区中野4-1-1
  • 事業内容

    文化複合施設「中野サンプラザ」における各施設の運営管理

    • ホール
    • レストラン
    • ホテル
    • ウェディング
    • 宴会場、会議室、研修室、他
  • URL
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